カテゴリー「 発達支援ルームこねっく」の13件の記事

2015年9月14日 (月)

月1

現在、24名の子どもたちが通っている発達支援ルームこねっく。今日は月に一度の「こねリン」開催日でした。

「こねリン」は「こねっく」を卒園した子の保護者の集まる場です。こねっくが行なっているのは幼児期の療育で、学齢期に入ると通えなくなります。

しかし、保護者の悩みは就学後も尽きることがないわけで、お母さんたちが月に一度、集まって喜怒哀楽を分かち合っています。それが「こねリン」です。今日はこねっくスタッフ2名に加えて、法人代表も参加させてもらいました。保護者は6名の参加でした。

支援学級や普通学級に通う子どもたちの夏休み。親と過ごす時間も長くなり、それぞれに子どもの成長や課題を感じられる期間になっていたようです。2学期がはじまってからの様子もさまざまで、「学校」というのは良くも悪くも子どもの得意なことと苦手なことを強くあぶり出していく場であると思い知らされます。

こねっくスタッフも助言などさせていただいてますが、同じ目線で励まされたり、共感されたり、「それでいい」と認めてもらえたり、ローカル情報をたくさん得られたりするのは、こうした同じ地域の親どうしが集まった場だからこそ生みだされる力です。

限られた情報と支援を活用しながらの子育て。「みんなのペース」が目につきやすく、また求められやすい学校で、子どもも家族も「私のペース」を守り続けるには、多様でありながら、互いに認め合える「私たち」を実感できることが心強い支えとなります。こうした場をこれからも大事にしていきたいです。

先日のセミナーに参加した保護者からの報告もあり、「合理的配慮」の話はやっぱり「過重な負担って、どこからなのだろう」という疑念が抱かれていました。「学校」という大きくて重層的な組織を見渡すことは簡単じゃありません。どんな希望を誰にどんなふうに訴えていけばよいか。すぐにわからなくなります。

うまくいくかどうかが「時の運」に委ねられてしまうような地域ではなく、子どものことを関係者みんなで考え続けていける「仕組み」が形を整えていけるように動き出さなければ、と考えさせられる「こねリン」でした。ありがとうございました。

なお、少し話題に出ていた「合理的配慮の提供義務違反に対する罰則」ですが、答えられなかったので、ここで説明しておきます。主務大臣が事業者に対して「合理的配慮」についての報告を求めたのにそれを無視したり、嘘をついたり場合に、「20万円以下の罰金」というのがあります障害者差別解消法の第26条)。すなわち、合理的配慮を提供しないことへの罰則ではなく、報告を求めたのに正しく応じないことへの罰則がある、ということです。

この場合の「事業者」には国や地方自治体が含まれていませんので、「学校」に対する罰則はない、ということになります。「努力義務」である民間事業者に罰則があり、「義務」である行政機関に罰則がないのはなんだか不思議な気もしますが、そのような位置づけこそが「行政」というものなのでしょう。

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2014年11月19日 (水)

こねっく集団説明会をしました

今日は、発達支援ルームこねっくで次年度の新規通所についての集団説明会をしました。

私たちの考える「療育」の意味や方法について、参加したお母さんたちにできるだけわかりやすく説明をさせてもらい、事業所内も見学していただきました。子どもに合わせてオーダーメイドで作られたたくさんの教材や支援グッズ、遊具などをご覧いただくことで、少し具体的な活動のイメージも抱いてもらえたのではないかと思います。

説明会のあいだ、保育が必要な子どもたちにも「わかりやすい」「楽しい」経験をしてもらえるように工夫しました。はじめての場所でもみんなすぐに不安や緊張がとれたようで、伸び伸びと遊んでくれていました。よかったです。

終了後、すぐにたくさんの通所希望をお伝えいただきました。ご期待に応えられるようにスタッフ一同、頑張ります。また、説明会にご同席いただいた町保健師の皆さん、ありがとうございました。

なお、今日の説明会に予定が合わなかった保護者の皆さんには、個別の説明を順次行なっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年2月28日 (金)

共同募金の使いみち

今年度も共同募金会様より「発達支援ルームこねっく」に歳末たすけあいの助成金をいただきました。

「催し」に対する助成ということですので、子どもたちにとって有意義な企画に使いたいと毎年考えます。昨年度は「小学校ごっこ」をしました。地元の小学校で使っているのと同じ机・イスを用意して、就学前の年長児さんたちが用具に慣れるための活動ができました。

今年度の企画は「病院ごっこ」にしました。子どもたちの中には、検診や医療受診などの場面で、慣れない環境や見通しのもてない診察に対して不安を抱き、強く拒否したり抵抗したりしてしまう子どもがいます。

病院やお医者さんに対するイメージを子どもたちにもってもらえるように、診察時の環境を疑似体験したり、病院での治療を目で見て理解したりできるように、必要なグッズを購入させていただきました。

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本物ほどはこわくない聴診器や注射器などのセットや、

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歯みがきの大事さを学ぶことができる「ロンタくん」。

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診察や治療の内容を目で見てわかる絵カード。

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この座椅子は歯医者さんで「リクライニング」に抵抗がある子のため。

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自分のからだを大切にできるように、子どもたちには病院やお医者さんを信頼できるようになってほしいと思います。そのための「病院ごっこ」でした。京都府共同募金会さん、ありがとうございました。

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2013年1月29日 (火)

こねっく見学会をしました

先週の23日(水)、「こねっく」にて次年度の事業説明会を実施しました。すでに前回の更新でご報告しています。

説明会に続いて、24日と28日に「見学会」を行いました。教室での子どもたちの様子を実際に見ていただき、ホールでのプログラムは事前に撮影していた動画を放映しました。

「こねっく」にはマジックミラーがないため、子どもたちからも見学者の姿が見えてしまい、プログラムの進行に影響します。また、日によってプログラムや課題の内容も大きく違うので、見ていただいた内容がどんな子どもにも当てはめられるわけではありません。それらの理由から、見学会は昨年度までやってきませんでした。

今回、見ていただいた結果として通所を決めてくださった方もおり、よかったです。見学会の実施にあたっては、卒園児保護者会「こねリン」のお母さんからも少しお手伝いをいただきました。ありがとうございました。

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2013年1月23日 (水)

事業説明会をしました

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今日は「発達支援ルームこねっく」にて、来年度の事業説明会でした。

「来年度」とはいっても、4月から通所を開始しようと思うと、それまでに保護者の方からの聞き取り、子どもの発達検査、役場への各種書類の提出…、などけっこうやらねばならないことは多く、これでも事業説明会の時期としてはギリギリです。

来年度も小集団or個別のプログラムを、ひとりひとりの子どもに合わせて丁寧に進めていきたい、と思っています。

十数名の保護者の方々とたくさんの保健師さんたちが参加してくださいました。また、今年はこねっくの卒園児保護者会「こねリン」からも2人のお母さんが来てくださり、子どもを実際に「こねっく」に通わせた体験談をお話ししていただくことができました。私たちにとっても元気づけられる内容でした。

「どんなことをしているのか、説明だけではわかりにくい」という声も受けて、今年は別に見学日も設けるなどしています。たくさんの親子に通ってもらえる場所になれば、と思います。

いろいろと資料を配りました。その中の1枚だけを以下からダウンロードできるようにしておきますので、どうぞ関心のある方はご覧ください。

「わたしたちのおもい」

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2012年5月24日 (木)

「就学」に向けて

今週から「発達支援ルームこねっく」では、24年度のプログラムが開始されています。

子どもたちへの療育はもちろんですが、今日は年長児の保護者向けに「就学」に向けてのスケジュールやお母さんたちにできる準備について説明会をさせていただきました。計9名の保護者が参加してくれました。

今日は特に「ことばの教室」についての説明を長めにしました。昨年度から川西小学校の中に設置されています。普通学級に就学した子どもたちが、個別性の高い「通級指導」を受けられる場所であり、保護者が相談に乗ってもらえる場所でもあります。

精華町内で就学後も引き続いて子どもや保護者の力になってくれる貴重な場所ですので、この年長児さんの時期から上手に活用していくことができたら、と思います。

また、就学について保護者にできる情報収集の方法として、小学校への見学や懇談、オープンスクール、夏季地域学校、「ピュアいちご」などについても説明をしました。待っているだけだとなかなか情報が入ってこない可能性もあります。これから年末にかけて学校について見聞きする機会を増やしていけるとよいのではないかと思います。

ちなみに南山城支援学校は来月に学校見学会が予定されています。こんなふうに学校の側で設定してくれた機会もうまく活かしていきたいですね。

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2012年5月16日 (水)

昨年度のこねっく

おととしに開設して、療育を実施している「発達支援ルームこねっく」。定期的に情報発信したいと思いつつも、関連した更新がなかなかできずにいました。申し訳ありません。

昨年度の療育は、3月1日に終了しました。通所した子どもたちは19名。うち4名は、4月から小学校へ進学していきました。こねっくからの卒業「第二期生」になります。

昨年度の様子を写真つきでご紹介します。

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これはホールでの様子。

登所してきた子どもたちは、まず教室で朝の用意やお当番活動などをしてから、ホールに移動します。

ホールでは、まずそれぞれに好きな遊びにおもいっきり取り組み、体と心の準備をします。その後に、グループみんなで取り組む「設定」の時間。上の写真の場面は、バランスボールに乗ってバランスをとりながら、隣の人にクッションを回しています。

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これは、子どもの好きな音楽でダンスをしている場面。

昨年から、こねっくには作業療法士さんがいます(一昨年は外部からちょくちょくお招きして助言をいただくような形でした)。そのおかげで、ホールの取組内容や療育全体を通して、幼児期にこそ大事にしたい「身体」の取り組みを重点的に行うことができています。

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しっかり身体を動かすために、近くの公園にも出かけました。

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公園では、鉄棒やブランコ、滑り台など、こねっくには設置できていない遊具を使っての取組ができます。宝探しやシャボン玉などをすることもありました。

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こねっくから公園までの道のりでは、写真入りの道順表を使い、行き方をひとつひとつ確認しながら見通しをもって目的地に向かうことにも取り組みました。

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夏は「水遊び」。ホール前にビニールプールを広げました。

水が好きな子も、ちょっぴり苦手な子もいるので、「お友達の顔には水をかけない」などのルールを守って楽しく遊ぶ取組にしました。暑い日のプールは大人気です。

こねっくでの取り組みは、子どもに応じた色々な「ねらい」をもってプログラムを考えています。今後のブログでは、「取組のねらい」や工夫も載せていきたいと思っています。

平成24年度の療育は、来週から始まります(新規に通所をはじめる子どもたちは6月からの利用です)。子どもたちが「楽しみながら取り組める」ことを大切にしていきたいと思います。

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2011年6月19日 (日)

こねっくニュース

昨年度より開所している「発達支援ルームこねっく」ですが、今年度もまた新しい子どもたちが療育にやってきています。

「療育」は、一般にはなかなかイメージしにくいことも多いでしょう。「こねっく」ではどんな療育をしているのか、どんなことが子どもたちにとって大切と考えているのか、これからこのブログ上でときどき紹介していこうと思います。

今回は、使用している各部屋の様子を少しご覧いただきます。以前にも少し掲載したことがあるのですが、備品や準備物などのほとんど入っていない写真でした。

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教室はこんなふうになっています。これは朝、登所してきたときの状態です。手前のテーブルには、朝の準備を自分でするための個別の手順表が置かれており、奥のホワイトボードには一日のスケジュールが貼られています。子ども自身が見通しをもって活動できるようにするための大事な用意です。

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奥の畳のところには、おもちゃや本が置かれています。ひとつの場所でさまざまなことをすると混乱を招きやすいので、できるだけ用途によって活動の場所を分けています。「ここでは何をするのか」を目で見てわかりやすく示してあげるわけですね。

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この写真も教室の中ですが、「ひとりでべんきょう」をするためのスペース。他の場所とは、空間を分けています。

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「ひとりでべんきょう」の時間には、「自立課題」と呼ばれるものを行ないます。子どもが大人からの指示を受けるのではなく、自分自身の力で理解して成し遂げることのできる課題のことです。達成感を得て、自信を養うことができます。

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子どもの力に合った課題が必要なので、市販のものも活用はしますが、多くがスタッフによる手作りです。具体的にどんなものを使っているのかも、改めて紹介できたらと思います。

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こちらはホール。運動のための大きな用具が、ずいぶん増えてきました。倉庫にもまだまだたくさんの用具があり、子どもに応じて、様々な設定で体を動かすプログラムを行なっています。

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感覚面や運動面に課題をもつ子どもは多く、「感覚統合」の視点を取り入れた活動をしています。「感覚」の問題というのは、なかなかわかりにくいもので見落とされがちです。これもまた機会を改めて、説明できたらと思います。

なんとか月1回ぐらいのペースで「こねっくニュース」を掲載していけるように更新作業をがんばります。どうぞお楽しみに・・・。

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2010年11月16日 (火)

こねっく通所者向け、ですが

9月から開所している「発達支援ルームこねっく」では、毎月、作業療法士さんが療育に加わってくれています。

子どもたちの様々な行動の背景には、自分の体に対するイメージの持ち方だとか、さまざまな感覚の敏感さ・鈍感さなどが関係していることも多いのです。作業療法士さんはそのような関係を見抜いて、たくさんの療育上のアドバイスをしてくださいます。

その作業療法士である布市さんが12月に講座を開いてくれることになりましたので、お知らせしておきます。ただし、「公開」ではなく、あくまで「こねっく」で療育を受けている子どもの保護者向けのものです。じゃあ、ブログになんて載せるな、と怒られそうですが、「こねっく」ではこんなこともやっているよ、という紹介として。

こねっく講座「子どもの行動を理解するために~感覚統合の視点から~」チラシ(PDF)

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2010年10月29日 (金)

絵本

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9月から開所している「こねっく」に待望の絵本が届きました! 注文してから届くまでに思いのほか時間がかかり、実は、これまで図書館で借りてきていました・・・。

みんな表紙を強化してもらっているので、長もちしてくれるはずです。子どもたちの大好きな図鑑や大型絵本もあります。これだけあれば、しばらくはおやつ後の読み聞かせの時間に、新しいお話を聞いてもらうことができそうですね。うれしいです。保護者の待合室に置いてますので、どうぞお母さんたちも手にとってご覧ください(大人が読んでも感動できるものがたくさんあります)。

先週末に養護学校の子どもたちと行ってきた「もくもくファーム」の報告もしなければならないのですが、撮影されてきたすごい数の写真を見て更新担当者が途方に暮れているため、あと少しお待ちください・・・。

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